#五反野ビブリオ2022【09-建築に夢をみた】
こんにちは!苅草学院五反野校です。
『読書の秋』企画・五反野ビブリオ2022より、第九弾をお届けします。
【建築に夢をみた】
著/安藤忠雄
出版/NHKライブラリー
筆者は、現在の日本の建築家の中でも屈指の存在です。学生時代、彼の作品を実際に見るためだけに様々な地域に足を運んだものです。 そのどれもが圧巻でした。 ある日彼の講演がとある大学であり、当時私が在籍していた大学の教授がツテがあるというので無理を言って参加させてもらいました。 その後関係者を招いた懇親会にも参加させてもらい話す機会がありました。 当時すでに定年近い年齢だったはずですが、エネルギーの塊のような人でした。 建築士はオーダーに従って図面を描いていきますが、建築家はそこに自らの思想を存分に反映させていきます。 社会のあり方、人々の生活のあり方に対し、建築を通して投げかけます。 人を相手に図面を引くのではなく、世の中の流れ、これからの生き方に思いを馳せて図面を引くのです。 当然、それに対しての批判も生じます。 それらを全て受け止めて尚、自らの信念を形にしていくのです。本書を通して、安藤忠雄の建築家としての魂の源を存分に浴びられることでしょう。 もし建築の世界に興味がある人は、是非触れてみてください。私自身、建築に夢を見た1人でした。 毎週のように徹夜し、批評されへこみ、また挑戦しては打ち砕かれ続けたあの時間たちは私にとっての宝物であり、間違いなく青春でした。 そして、あの時の私があるからこそ、今の自分があるのだと胸を張って言えます。 |
次回は10月7日投稿です。次回もお楽しみに。