#五反野ビブリオ2022【西の魔女が死んだ】

こんにちは!苅草学院五反野校です。
『読書の秋』企画・五反野ビブリオ2022より、第十三弾・最終回をお届けします。

【西の魔女が死んだ】
著/梨木香歩
版/新潮社

何の説明をするまでもなく名作、名著です。まだ知らない、という方は、これからこの本を味わえることを大いに喜んでください。
良い本は何度でも読みたくなる。手に取って開きたくなる。というのは、愛読書がいくらかある方には賛同して頂けることでしょう。その中でも、本当にふとした時、何となく日本語をあじわいたくなった時、少し疲れてぼんやりしている思考に、ふいに浮かんでくる本は、まことに大切な位置付けであると思います。
わたしにとっては、『西の魔女が死んだ』がこころの一冊です。
魔女、魔女です。それもファンタジーの西の悪い魔女ではなく、どうみたってただのおばあちゃんなのに。彼女が死んでしまった。どうしてそれだけの言葉が堂々を表紙を飾ったのか、大袈裟でなく、せめて日本中の人には知ってほしいと思います。
そして、読み終わってから自分の中におこった感情を、どうぞ大切になさってください。突飛な才能や特殊な能力など、何一つ書かれていないからこそ湧き起こる得難い感情が、心細さを忘れさせてくれることでしょう。肌寒さが勢いを増してきた今こそ、読書に選んでほしいと思います。そしてあなたの特別な一冊にしてくれたら。
西の魔女が死んだだけではありません。この企画で紹介された本や、それとは全く関係のない書物が、あなたの人生を支えるちいさな柱となりますように。

 

 

全十三回の掲載を閲覧してくださり、ありがとうございました!

良い読書の秋を!本のある良き人生を!